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VIVA! BeGood School

VIVA! BeGood Schoolは、心・身体・地球環境のサステナビリティを中心テーマにした新しいカルチャーとスピリットの学校です。PICA山中湖ヴィレッジ開業とともにスタートし、山中湖の自然の中で、新しい「学び」と「繋がり」の場をつくりました。

名称 VIVA! BeGood School
開催 2007年7月〜2008年3月
事業主体 NPO法人ビーグッドカフェ
協力 (株)ピカ、CAMUNet
会場 山梨県山中湖村 PICA山中湖ヴィレッジ内

過去の開催プログラム

●【ブルース・オズボーン】親子写真大撮影会(08/3/22-23)

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●【生意気】choco cheese stick bread toast set(08/02/23)

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●【清野玲子】FOOD COMMUNICATION(08/02/16)

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●【信藤三雄】R&Rとソーシャルアート(08/02/02)

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●【いとうせいこう】ボタニカル・エッセー道場(08/01/26)

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●【パトリスジュリアン】ライフスタイル・デザイン(08/01/19)

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●【山根麻以】命の祝福/ボイスワークショップ(07/10/28)
●【MINALU】アースダンス(07/10/27)
●【田中優】本気で社会を変えるためのリーダー養成講座 (07/09/23)
●【高樹沙耶】ビューティフル・デトックス (07/09/07)
●【清野玲子】カフェを始めよう!(07/08/25)
●【文分千恵】アーユルヴェーダ・レッスン (07/07/21)

パーマカルチャーとは

● パーマカルチャーとは?

パーマカルチャー(Permaculture)とは、1970年代、タスマニア大学の教授であったビル・モリソンとその生徒ディビッド・ホルムグレンが生みだした永続可能な農的暮らしの哲学/メソッドです。Permanent(永続する)、 Agriculture(農)、Culture(文化)これら3つを組み合わせてできた造語で、急速な自然環境の変化に対して、彼らは個々の生活領域を自然に即したカタチにデザインすることで、地球環境を持続させることができると考えたのです。
具体的には、自然のしくみを観察・応用することで、その土地にある資源(水・エネルギー・土壌・空間・人材など)を有機的につなげ、それによって持続可能な生活システムを構築します。
以下、「PICA山中湖ヴィレッジ」で私たちがデザインしたパーマカルチャー的システムをご紹介します。

[01] スパイラルハーブガーデン

小規模集約型のエコデザイン

この土地を改良する際にでてきた岩(富士山の噴火岩)を螺旋状に組上げ、高低差を持たせた小さなハーブ園です。この中の低いところには湿気を好む植物、高いところには乾燥を好む植物を配置しました。また、南向き・北向きの斜面にはそれぞれ日光や日陰を好む植物を育てることができます。このようにいろいろな環境の変化をつくり、多様な作物を小さな場所で集約させて育てることができるのが特徴です。

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[02] 雨水タンク(味噌樽の再利用)

エネルギーや資源の有効利用と循環

この地域は富士山の噴火礫が表土を覆っていて、保水能力が低いため、灌水が欠かせません。建物の屋根面に降った雨をこの樽(信州の味噌生産者から廃棄されるものをいただきました)に集め、地下に水道管を埋めてガーデンの中にある蛇口から水がでるようなしくみになっています。

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[03] キッチンガーデン

効率的なゾーンプランニング

パーマカルチャーでは、その場で生活する人のエネルギー(人間の労力)も資源の1つと考えます。その土地にある様々な要素を配置する場合に仕事の手間や、移動距離、頻度を考慮します。このキッチンガーデンは厨房から一番近い場所に配してあるので、調理中でもスタッフが必要な野菜やハーブを取りに行くことができます。

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[04] バイオジオフィルター

生物資源の活用

場内には宿泊用のコテージが15棟あります。そこから排出される雑排水を植物の力で浄化することができます。もっと正確に言うと、土壌中の微生物によって有機物は小さな無機物へと分解されます、その後植物が根からその無機物を吸い上げ、植物の栄養として蓄えるのです。人間から見るとただの汚い水ですが、微生物や植物には栄養となります。この自然のフィルター作用を通り、めだかの泳ぐ池へと流れます。

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[05] ワイルドライフガーデン

生物多様性の確保

上のバイオジオフィルターを通ってきた水はここで一度池になります。この水辺の環境をつくることで、いろいろな動物が住むことのできる場にしています。池をつくってから約半年でどこからともなく昆虫をはじめ、小動物が集まってきました。今では生物多様性の豊かなビオトープとしてレストランの窓から人の目を楽しませてくれます。また、この場所をつくることで、畑の作物につく害虫を食べてくれる益虫のすみかにもなります。

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[06] オーガニックファーム

無農薬無化学肥料のオーガニックファーム

こちらはメインの空間から離れているので、しょっちゅう手をかけなくても育つ穀物やいも類などの作物や果物野菜をメインに作付けしています。また、風力で浄化された水をタンクに蓄え、畑に灌水したり、みつ蜂を飼って穀物の受粉を助けたり、温室で育苗したりといろいろな自然エネルギーを活用しています。コンポストで生ゴミや場内の剪定枝などを堆肥化し畑の肥料に使っています。

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PICA山中湖ヴィレッジ

PICA山中湖ヴィレッジ

日本初の宿泊型パーマカルチャーリゾートをプロデュース

富士五湖エリアで新しいカタチのキャンプ場を経営するPICAとBeGood Cafeが共同でプロデュースした「オルタナティブリゾート」が2007年7月にグランドオープンいたしました。

敷地全体のデザインにはパーマカルチャーの考えを取り入れ、環境負荷が低く、人にも心地の良い、持続可能なライフスタイルの知恵が活かされています。2005年の愛・地球博でたくさんの方に見ていただいた「食といのちの循環」を、今回は暮らし全体に広げました。

BeGood Cafeは(株)ピース・コミュニティ・プランとともに、パーマカルチャー的手法に基づいたエコ建築設計とガーデンデザインのコーディネートや、初期運営支援(スタッフ研修、ワークショップ「VIVA!BeGood School」の企画運営など)を行ないました。

http://yamanakako.pica-village.jp/

PICA山中湖ビレッジ

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ハーブが迎える施設入口

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キッチンガーデンとレストラン・カンファレンスルーム

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ビオトープとバイオジオフィルター

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温室

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揚水風車とスパイラルガーデン

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キーホールガーデン

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オーガニックガーデン

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コンポスト

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シンハナコンサラダ

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ホタテのサラダ

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レストランディナー

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夜のレストラン

開  業 2007年7月19日16:00
施設概要 総敷地面積:16,826平米、ゲストハウス延べ床面積:440平米
・宿泊コテージ(15棟、1棟最大8名宿泊可能)
・自然食レストラン(客席約60席、営業時間 夏7:00〜20:00)
・カンファレンス・ルーム(各種勉強会、ワークショップ、パーティなど開催)
・温室(育苗、ワークショップなど)
・オーガニックガーデン、オーガニックファーム(約1000平米。ハーブ、果樹、野菜、麦などを栽培)
全体運営 (株)ピカ、富士急行
http://yamanakako.pica-village.jp/

2007年5月24日時点での様子

PICA山中湖ビレッジ
ゲストハウス。この中に自然食レストランとカンファレンスルームがある。
  PICA山中湖ビレッジ
オーガニックファームにそびえる揚水風車
  PICA山中湖ビレッジ
パーマカルチャー理論の手法として有名なキイホールガーデン