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■Toshiba Youth Club Asia Vol.6

2019年12月、Toshiba Youth Club Asia Vol.6 が開催され、ASEAN5か国と日本の高校生が集い、8日間を過ごしました。
プログラムを通して、世界の課題やそれらを解決するための考え方、テクノロジーなどを学び、共に未来のアジアビジョンを描きました。

名称 :Toshiba Youth Club Asia (TYCA) Vol.6
テーマ :Draw a TYCA Asia Vision 2040
日程 :2019年12月22日(日)~29日(日)
会場 :国立オリンピック記念青少年総合センター
主催 公益財団法人東芝国際交流財団(TIFO)アスジャ・インターナショナル
協力 アセアン元日本留学生評議会ユネスコ・アジア文化センター
制作・運営 :BeGood Cafe
参加国 :インドネシア、マレーシア、シンガポール、タイ、ブルネイ、日本

 

DAY-1 “Arrival & Orientation”

ASEAN各国の参加者が無事日本に到着し、最初の目的地「東京都庁」にて日本人参加者が迎えました。
都庁45階展望室から東京全体の眺望を楽しみ、メイン会場となる「National Olympic Memorial Youth Center(NYC)」も上空から眺めることができました。バスでNYCに移動し、開会式が行われ、TYCA Vol.6がいよいよ幕開けとなりました。
アイスブレイクではゲームを通してお互いを知り、緊張していた表情が一気に和らぎました。
DAY1の最後、隠岐島前高校の参加者から地元の伝統踊り「きんにゃもんにゃ踊り(Kinnya-monya)」についてのプレゼンテーションがあり、皆ではっぴとしゃもじを身に着け、踊りを体験しました。
初対面の緊張感とこれから始まるプログラムへのワクワク感が参加者から伝わってくる1日目でした。いよいよDAY2から本格的なプログラムに入っていきます。

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DAY-2 “Diversity & Identity”

毎朝、プログラム開始前の時間を使って、Morning Check-inが行われます。自国の言語でのあいさつをみんなに教えたり、ゲームをしたりと打ち解けリフレッシュできる時間となりました。
2日目最初のプログラムは大森氏(TIFO)による「Lecture about Japan」です。日本の文化や経済成長、その裏側にあった社会問題など、様々な視点から見た日本を写真や映像を織り交ぜながらご紹介いただきました。日本の成長プロセスや未来社会の考え方から、自分たちが目指す未来とはどの様なものか考えるきっかけとなりました。
Student Sessionでは、天満美嘉氏(ACCU)を講師に迎え、参加者一人一人からTYCAで楽しみにしていることや、関心のある社会課題について発表しました。後半には、これから共に活動するT/Y/C/Aグループが発表され、グループ内で個々の考えを深堀するセッションを行いました。国ごとに違った社会課題がある一方で、共通性や関連性があることも全員で共有することができ、その後のプログラムにつながるセッションとなりました。
午後には、SDGs(Sustainable Development Goals)について、星野智子氏よりレクチャーいただき、世界全体が抱える課題を視覚的に認識し、課題同士の繋がりを考えました。DAY2からDAY4の3日間は、プログラムの最後に参加生徒がE-Journalという記事に1日の学びをまとめました。詳細はこちらをご覧ください。

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DAY-3 “Thinking about Sustainable Society (1)”

3日目は、枝廣淳子氏によるレクチャーから始まりました。Sustainability, Energy Shift, Backcasting, Systems Thinkingなど、未来を考える際に活かされる「考え方」を学びました。講義が終わると、川崎に向けて大型バスで出発です。道中、新国立競技場や風力発電所などの名所を通過し、東京の今を感じられるバスツアーとなりました。
目的地「Toshiba Science Museum」に到着すると、石橋直樹氏(駒澤大学)によるTechnology & Social Innovationの講義です。昔作られた技術が今につながっていること、そしてイノベーションがどのように起こるのか知ることができました。その後見学したToshiba Science Museumでは、最新技術を目の当たりにし、技術の力でどのように社会課題解決につなげられるのかヒントを得られました。
この日はクリスマスイブ。帰路のバスではスタッフサンタクロースからクリスマススイーツが配られ、NYCではスペシャルディナーを楽しみました。

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DAY-4 “Thinking about Sustainable Society (2)”

4日目、朝から日本ではお馴染みの「ラジオ体操」で体を覚まします。最初のプログラムは、清野聡子氏(九州大学)によるプラスチック海洋汚染に関する講義です。プラスチックごみに引っかかってしまったウミガメの様子など沿岸地域の現状、そして海に漂うプラスチックが私たちに及ぼす影響を学びました。参加前のエッセイテーマにも多く取り上げられていたプラスチック問題、参加者が真剣に聞き入る姿が印象的でした。講義の後は、風呂敷のプロを迎えて和室での風呂敷ワークショップを行いました。1枚の布が結び方次第でいくつもの用途に変わる様子には、みんな驚きの連続でした。日本文化を体験すると共に、プラスチック消費を減らす1つの選択肢としても学ぶことが多いワークショップとなりました。午後はLogy&Nomyというゲームを通して、環境と経済のバランスについて考えるアクティビティを行い、どのようにしたら理想の社会を実現できるか、楽しみながら学びました。

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DAY-5 
How to make the world better?-Create a Vision 2040

5日目、いよいよプログラム後半に突入です。
TYCAの特徴の1つが、参加生徒と共に8日間を共にするアドバイザーの存在です。参加生徒を見守り、また時にはアドバイスをしながらゴールに向けて伴走します。
6日目朝のセッションでは、このアドバイザーたちが話し手となり、「教育」をテーマに各国の教育事情や仕事についてなどグループに分かれてお話いただきました。アドバイザーそれぞれのプロフェッショナルな話を聞くことができ、参加生徒が積極的に質問する姿も見られました。ランチタイムには、NYC近辺へ出かけ、お寿司やそば、ラーメンなど日本のグルメを味わいました。
この日は、T/Y/C/Aグループに分かれ、自分たちはどのような未来を目指していきたいか、「2040年に向けたアジアのVision」に対する考えを深めていきます。グループごとに盛んに議論が交わされ、最終プレゼンテーションに向けた骨子が固まってきました。夕食後のプログラムではアセアンから日本への留学生にお越しいただき、日本での留学生活についてお話いただきました。同国出身の留学生と、それぞれ母国語で交流する姿も印象的でした。

 

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DAY-6 “Vision of future Asia 2040”

6日目、午前中は明治神宮を訪れ、日本の文化や歴史を学びました。森に包まれた参道を歩き、良いリフレッシュの時間となりました。午後はNYCに戻り、翌日の「Final Presentation」に向けた準備を進めていきます。大森氏(TIFO)と石橋氏(駒澤大学)から各グループへアドバイスをいただき、内容がブラッシュアップされました。夕食後には本番会場となるホールでリハーサルが行われ、本番に向けて緊張感を高めました。各グループで、プレゼンテーションに向けた仕上げは夜遅くまで続けられました。

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DAY-7 “Final Presentation – Commitment to Next Action”

7日目、いよいよTYCAの集大成となる「Final Presentation」本番です。
各国大使館からのVIPや各所からゲストにもご来場いただき、参加生徒は引き締まった表情を見せていました。
T/Y/C/A各グループから2040年に向けたVISIONとそれを達成するためのアイデアが発表されました。短時間のプレゼンテーションに、考え抜かれたアイデアが凝縮され、プログラム終了後も各々のアクションにつながる内容となりました。プレゼンテーションに続いて、参加生徒全員に修了証(Certificate)が渡され、閉幕となりました。Final Presentationが終わり清々しい面持ちの参加者一同、午後は原宿へツアーに出かけました。原宿文化を楽しんだ後は、NYCに戻りFarewell Partyを開催しました。7日間を振り返る動画を見ると、明日に迫った仲間とのお別れが実感となり、抱き合って別れを惜しむ姿もありました。

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DAY-8 “Departure”

まだ日が昇らない早朝から、皆が見送りに行き、お別れをしました。
長いようであっという間だった8日間。この濃厚な時間を共に過ごした仲間たち、ぜひこの繋がりを忘れずに、またどこかで会えることを祈っています。

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