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■クボタ地球小屋2013【特別編】開催!

terra-koya

2007年より毎年開催している小学生向けサマーキャンプ型環境授業、クボタeプロジェクト『地球小屋(TERRA-KOYA)』。第7回目となる本年も、2011年から続けている東日本大震災を受けた被災地支援の一環として、被災地の小学生を対象とした特別編を開催しました。山形県庄内町の自然の恵みに触れながら、子ども達とともに大いに遊んで学び、たくさんの笑顔が生まれた3泊4日となりました。ご協力いただいた皆様、ありがとうございました。

開催概要
実施期間 2013年7月28日(日)~7月31日(水)
開催場所 月の沢温泉 北月山荘 [〒999-6609 山形県東田川郡庄内町立谷沢西山1-67]、近隣農園
主  催 NPO法人ビーグッドカフェ
特別協賛 株式会社クボタ
開催レポート

■ DAY1【7月28日(日)】曇り時々雨

友達になろう

さあ、いよいよ『地球小屋2013』が始まります。予定通り福島駅に全員集合した後、見送りにきてくれた家族に元気いっぱいに「行ってきます!」を伝えて、スタッフと一緒に新幹線に乗り込みます。電車の中ではすっかり緊張もほぐれ、キャンプネームを名札に書いたり、クイズを出し合ったり。スタッフともすぐに仲良しになりました。
途中の乗り継ぎも含めて約3時間、清川駅に到着。たくさんのスタッフが出迎えてくれました。ふたつの大きな車に分かれて乗って、いざ、宿である「北月山荘」に向かいます。

3泊4日過ごす「北月山荘」に到着したら、部屋に荷物を置いて昼食。みんな朝早く出て来たので腹ペコです。初めての郷土料理に戸惑う子もいれば、早速おかわりしている子もいました。昼食を食べたらいよいよオープニングセレモニーです。最初は校長先生のドンガバチョからのご挨拶。その後もインタープリターのイマジンやコタ、みんなと一緒に過ごす生活チームのリーダーや庄内町の皆さん、特別協賛の株式会社クボタの皆さんの紹介がありました。
セレモニーの後はお楽しみのゲームが続きます。北月山荘に到着してからは、雨が降ったりやんだりしていましたが、大広間で楽しくゲームやゆび編みにチャレンジ!新しい友達の名前を覚えたり、手首につけるミサンガを1本づつつくりました。

ゲームや指編みに夢中になっていたら雨が上がっていました!やっと外に出て、まずは記念撮影です。

記念撮影の後は、「北月山荘」から少し山を上がったところにある「鶴巻池」をまわりながら、葉っぱ探しをしました。傘になりそうな大きな葉っぱから小さくて細長い葉っぱまで、数え切れない種類の中から自分の好きな葉っぱを3枚選びます。個性豊かな葉っぱが集まったところで始まったのは「葉っぱジャンケン!」。「より穴が空いている葉っぱ」や「よりギザギザな葉っぱ」など、イマジンからのお題にそってジャンケンをします。見方によってどの葉っぱでも勝ったり、負けたり。不思議で楽しいゲームでした。

葉っぱジャンケンが終わったら、北月山荘の大きなお風呂に入って夕食です。今夜は囲炉裏で焼いた大きな魚「ヤマメ」が登場!庄内町のお母さんに頭までおいしく食べられるよと言われて、ほとんどの参加者が恐る恐るチャレンジしていました。かぼちゃのサラダもおいしかったね。
そして、夕食の後はナイトプログラム。ちょうど雨も止んだので近くの森へ散策に行きました。
普段はなかなか味わえない暗い夜の森の中を歩きながら、水の音やカエルの声、いろんな音から景色を想像します。夜道になれて宿に戻る頃には川沿いにキラキラ輝くホタルがたくさん!流れ星を見た子もいました。

そして、初日最後のプログラムは「ふりかえり」です。今日1日で心に残ったこと、楽しかったこと、チャレンジしたこと・・・自分自身の中でゆっくりふりかえりながら、シートに感想を書いたり、付箋に今日感じたそれぞれの「スゴい!」を書いて貼ったりしました。

■ DAY2【7月29日(月)】晴れ時々曇りと小雨

お米と田んぼ体験

2日目の朝は気持ちのいい晴れ!朝一番は「キキソソ」の練習からスタートです。「キキソソ」はチベットのお坊さんが仲間を迎える時に歌う唄から始まっているそうです。ともだちようこそ〜♪3回やったら、唄も手振りもすぐに覚えることができました。
「キキソソ」の後は長縄。最初はチーム対抗でスタート!チームではブルーチームが最高32回を跳んで優勝。その後は皆で連続8の字飛びにチャレンジ。なんと1回も途切れずに50回を超えることができました!運動の後の朝ごはん、おいしかったですね。

2日目は「お米の教室」と「田んぼの教室」です。
日本の自然や文化に深く根付いている「お米づくり」。最初は株式会社クボタのホンちゃんによる「お米の教室」です。写真や実際の稲穂を使いながら、お米づくりや田んぼのことはもちろん、昔に比べるとお米を食べることが減って、農家さんがつくるお米の量も減っていること、そのために、手入れがされずに荒れてしまった田んぼが増えていることも教えてもらいました。

次は、校長のドンガバチョから日本に古くから伝わる、お米の収穫を神様に感謝する「新嘗祭(にいなめさい)」の話を聞きました。毎日食べているお米も毎年、天気と自然の恵みを受けて、農家さんが大切に育てて収穫されたもの。これからも感謝の気持ちを忘れないようにしましょう。
続いて、ドンガバチョが教えてくれたのは「精米」。

山形県の南東北クボタのみなさんが用意してくれた精米機を使って、稲穂からお米の殻をとった茶色い玄米を、いつも食べている白いお米にする精米を実際にやってみました。機械のダイヤルを回してどれくらい削るかを選んで、上から玄米を入れてスイッチをいれると、いつも食べている白いお米と米ぬかが出てきました。米ぬかも漬け物に使ったり、石けんがわりに使ったりすることができます。

一息ついた後は、今日のテーマに沿って、昼食づくり。みんなで玄米を炊いておむすびをつくります。まずは、あらかじめ洗って水に浸してくれていたお米を4つのチームに分かれて「飯ごう」に入れて、分量のお水を入れます。お水が入ったら次は火起こしにチャレンジ、がんばるぞー!

ここでスタッフが用意したのは、ずらっと並んだいろんなサイズの薪や枝に板、新聞紙にライターなど。何をどうやって使うかは子ども達だけで考えます。チームごとに工夫しては失敗を繰り返し、全チームが上手な焚き火を完成!薪を足しながら火加減を見守り、飯ごうの中からブクブク泡が出なくなったらお米の炊きあがりです。

どのチームもおいしそうな玄米ご飯が炊けました。さあ、次はおにぎりづくりです。みんな自分のお昼ご飯作りに一生懸命。きれいな三角おにぎりができました。最後は笹に巻いて、手ぬぐいで包みます。

玄米おにぎりができたら、近くの田んぼに移動。行ってみると田んぼのとなりの広場に大きな農業機械が3台と南東北クボタの皆さん、田んぼのオーナーのずっちゃんが待ってくれていました。新しい仲間が増えましたのでみんなで「キキソソ」を歌います。キキソソが終わったらテントの中で昼食。自分で握った玄米おにぎりはどんな味がするでしょうか。

昼食が終わったら、待ちに待った農業機械の体験です。まずは、機械の仕組みや働きを順番に説明してもらいます。
最初は、田んぼの土を耕すトラクター。実際に広場の芝生を耕してもらうと、あっという間にとてもふかふかの土になりました。
次は、田植え機です。まるで手で植えているかのような機械の動きにみんな目が釘付け。前に進みながら、苗をしっかり田んぼの中に固定させていくことが設計の難しいポイントだそうです。
最後に稲を刈り取る大きなコンバインを見せてもらい、試乗会となりました。それぞれ気になった機械の前に並びます。ほぼ全員が農業機械にふれるのは初めて。大興奮の試乗会になりました。

次はずっちゃんの田んぼのお手伝いです。その前に、雑草と稲の見分け方を教えてもらいました。

雑草がわかったところで、みんなで田んぼへGO!手入れが行き届いている田んぼは雑草も少なかったけど、やわらかい土の感触や田んぼを支える虫などたくさんの発見がありました。雑草取りの後は、スイカのおやつです。普通のスイカと地元名産の尾花沢スイカを食べくらべしました。

最後は、お世話になったずっちゃんや南東北クボタの皆さんにお礼を言ってトラクターと記念撮影です。

北月山荘に戻ったらお風呂に入って夕食の用意。この日はレッドチームとブルーチームが配膳のお手伝いをしました。そして2日目のナイトプログラム。民話の先生(かっぱさん)が来てくれて、みんなにかっぱの秘密や庄内弁を教えてくださいました。そして最後は今日一日のふりかえり。みんなにとって今日の「スゴイ!」は何だったでしょう??

■ DAY3【7月30日(火)】曇り時々雨

食と水と自然の楽しさ

3日目は朝から雨模様でしたが、みんなで雨合羽を着て元気に森にお出かけしました。
1日目のナイトプログラムで夜歩いた森を通って山道を抜けて歩きます。上り道もあって少し大変でしたが、夜とは違うにおい・音・景色が新鮮でした。山道を抜けたあとは自然に隠れた人工物を探す「カモフラージュゲーム」。意外なものが隠れていて、答え合わせに盛り上がりました。朝から遊んだらおいしい朝食です。

朝食の後は、みんな水着に着替えてライフジャケットをつけて、さぁ、待ちにまった川遊びに出発!川に詳しい庄内町の冨樫さんも一緒に徒歩で川まで降りていきます。
川に到着したら、まずはイマジンと大事な笛の合図を確認、みんなで川に入っていきます。

この川は近くの雪山・月山の雪解け水が湧き水になって交わるところなので夏でもとっても冷たい!みんな最初はびっくりしていましたが、どんどん深いところに進んでいきます。この麗しき乙女たちは、この後「探検隊」となって、支流をさかのぼって滝にアタックしちゃいました。

他にも100個以上のすてきな石を集めた石コレクターの女の子や、砂金ハンターの男の子。庄内町のみなさんが用意してくれたボートでゆらゆら浮かんで遊ぶ子や川の中でプロレスを始める子も。みんなで川の自然を満喫しました。

午前中思いっきり遊んだら、一旦川からあがって、昼食に。今日は外でつくって食べるアウトドアクッキングです。メニューは焚き火パン、ふかしジャガイモ、とうもろこしのお味噌汁。とうもろこしはゴロン!とお椀に入るように大きめに切ります。
焚き火パンは、あらかじめ発酵させてくれたパン種を竹の棒にグルグル巻きつけて、みんなで焚き火を囲んで焼いていきます。ポイントは、近づけすぎて焦がさないように、遠火で焼くこと。とても上手にパンが焼けました!

できあがったとうもろこしのお味噌汁はこんなにダイナミック。
次は庄内町のこうちゃん達がふかしてくれたじゃがいもをドンガバチョからいただきます。「大きいのお願いします!」おかわりもたっぷりあって、みんなお腹いっぱい。午後も元気に遊べそうです。

昼食を食べた後は、もう一度川へ。途中から雨も降り始めましたが、みんなビショビショになって予定時間まで目一杯楽しみました。宿に帰ったら、すぐ温かいお風呂へ。少し休憩したら大広間でお土産作りです。各チームの生活リーダーに教えてもらいながら、庄内の稲わらで馬を作りました。
夕食の後は最後の夜のお楽しみキャンプファイヤー。残念ながら雨が止まず、室内でのキャンプファイヤーとなりましたが、歌ったり踊ったりちょっと怖いお話を聞いたり、ひとつの火をみんなで囲んですてきな時間をすごしました。そして今日の振り返りです。今日はどんな一日だったでしょうか。

■ DAY4【7月31日(水) 曇り時々雨

自然・家族・みんなに感謝

「地球小屋 2013」最終日の朝を迎えました。朝は初日に行った鶴巻池へ。4日間をふりかえりながら、それぞれ思い思いの時間を過ごします。その後はロッジに行って、家族へキャンプのことを伝える絵はがきを描きました。朝食の後は、荷造りと部屋の片付け。車に荷物を積み込んだら、昨日思い切り遊んだ川原に行って川にもお別れ。それぞれお気に入りの石を選んでペイントをしました。

川原から戻ったらいよいよ終了式です。
4日間をふりかえるスライドショーの後は、校長先生ドンガバチョからのご挨拶。続いて終了証授与式へ。実は、このキャンプでは最後に全員が「チャンピオン」に認定されます。発表されるチャンピオンにみんな驚いたり、笑ったり。今年もたくさんのチャンピオンが誕生しました。

一人ひとり4日間一緒にすごした生活チームのリーダーから、写真やふりかえりシートなどが詰まった「思い出ファイル」をもらいます。
株式会社クボタのみっちゃーからは、記念品としてチョロQを。川で一緒にいっぱい遊んでもらった庄内町のコバちゃんからは、「今度はお家の人連れておいでよ」と町を紹介するパンフレットをいただきました。

最後はスタッフからもみんなにありがとうのご挨拶です。毎日ヘトヘトになるまで遊んでくれたイマジンとコタや毎日おいしい食事をつくってくれたり、みんなが思いっきり遊べるようにいろいろ準備してくださった庄内町のみなさんからも挨拶がありました。終了式が終わったら、最後の昼食。メニューはみんなの好きなカレーでした。一緒に声を合わせて「天と地とつくった人に感謝して、いただきます!」

昼食の後は、最後の記念撮影。右側の木は記念植樹する予定だった栗の木。残念ながら雨で植樹ができなかったので、一緒に写真を撮りました。木は北月山荘のネコさんがちゃんと植えてくれていますよ。ぜひ、大きくなった栗の木に会いにきてくださいね。
そして、みんなで最後のキキソソと握手の輪がぐるりとまわって「地球小屋 2013」が終了しました。
体全体でいろんなことを感じ、いろんなことにチャレンジした4日間。明日からは、見るもの、感じるものが今までとは違っているかもしれません。このキャンプで感じ、考え、体験したことを忘れずに、毎日の生活を大切に過ごしてほしいと思います。みんな、また、会いましょう!

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