クボタ地球小屋2007 開催レポート
クボタ 地球小屋(Terra-Koya) 2007 レポート
1日目 | 2日目 | 3日目 | 4日目
こちらでもキャンプの様子をご報告しています。ぜひご覧ください。
→ クボタ地球小屋レポート(株式会社クボタ様制作)
いよいよ今日から3泊4日のクボタterra-koyaのスタートです。
朝、8:00。大きなリュックを背負って元気に新宿西口に集合しました。
「天ぷら油」を使ったリサイクル燃料の特別なバスに乗りこんで3時間。無事シャロムに到着です。少し雨がぱらついていましたら雨もあがって天気も回復。
オリエンテーション
早速ランチを食べたら、オリエンテーションです。
スタッフの紹介・terra-koyaのお約束・シャロムの紹介がありました。
その後は、キャンプネームの名札づくり。ひとりひとり、キャンプの間呼ばれたい名前を名札に書きました。
名札をつけたら森の広場に集まって。
知らない人どおしが仲良くなれるアイスブレイキングのゲームです。
みんなで丸くなって名前をおぼえるゲームをしました。
1番の人は「わたしは○○です。」ってキャンプネームを言います。
2番の子は「わたしは○○の隣の△△です。」
3番の子は「わたしは○○の隣の△△の隣のミッキーです。」というカンジ。
それをドンドン繰り返していくと。。。
アッと言う間に全員の名前が覚えられました!こどもたちの記憶力に大人は脱帽です。
みんなで言葉を交わし、ふれあうことで場の雰囲気がとても和やかになってきました。
次は友達ゲーム。どんな仲間が集まっているのかな?
「○○が同じ人は友達!!」とかけ声がかかると、○○が同じ人どおしは「友達!!」と言ってグループに集まるゲームです。好きな果物・血液型・学年・住んでいるところ。。。
みんなが仲良くなってすこしずつ垣根が取れていきました。緊張した顔が笑顔に変わりました。
森に行ってみよう
シャロムの森の探検です。シャロムの森や建物を見に行きました。
森の広場・アースオーブン・コンポストトイレ・ファイヤースペース・ツリーハウス。
ツリーハウスについたら。。。こどもたちは高いところが大好きですね。
女の子も男の子もぐいぐいよじ登って、屋根の上まで登ってしまいました。
森の中でのあそびを通じて自分自身の判断力や危機管理を学びます。
大人達はそれをそっと見守ります。
温泉タイムのあとはお待ちかねの夕食です。
シャロムの食事はすべてマクロビオティック。牛乳も砂糖も入れないベジタリアン・メニューです。「色キレイ」「あれ!?これお肉じゃないの??」
1口食べる度に驚きいっぱい。マクロ初チャレンジです。
ナイトウォーク
外は真っ暗です。
普段はコンビニがあったり、車が通っていて夜でも明るいことが当たり前のようになっていますね。でも、ここは森の中。本当に真っ暗なんです。
こどもたちは笛の音に誘われてテラスに集合。
みんなで丸くなったら、メロディーに合わせて、『キキソソ』を歌います。
ともだち ようこそ♪
花びらのシャワーで♪
愛と知恵と力でつながろうー♪ つながろーつながろー♪
キキソソ♪
愛し合おうー♪つながろーつながろー♪
キキソソ♪ 愛し合おうー♪
さぁ。ナイトウォークの始まりです。まずは、夜の畑を歩きます。
インタープリターの先導で、すっかり暗くなった道を音がしないようにそっと歩きます。遠くの方に、安曇野の街の明かりが見えていますね。
真っ暗な森にむかって、「わーーー」。大きな声を出すとこだまが帰ってきます。
次は自然の音を聞いてみます。
隣のおともだちとちょっと離れて目を閉じます。静かに耳を傾けます。風の音、葉っぱの音。それに夜鷹が鳴いていたり、いろんな虫の声が重なり合って聞こえてきました。5分とは思えないほど、長い時間に感じました。
夜の森はとってもにぎやか。音のマジックですね。
ナイトウォークの最後は森に入って、暗い森を一人で歩きます。
暗闇にもすっかり目が慣れてモノトーンの世界を感じられるようになりました。 人の目は45分くらいで慣れるのだそうです。この暗闇でもランプなしで歩けるようになりました。 暗闇をひとりで歩くのなんて初めてです。
1日目の最後は振り返りの時間です。
今日の思い出を文章や絵に描いて記録しました。
今日は素晴らしい晴天です。まぶしい朝陽と清々しい空気に包まれまれながらモーニンググリーンウォーク。
足元は朝露がいっぱい。グリーンの草を踏みしめながら進みます。
歩きながら、いろいろなあそびを憶えました。
草笛を教わったり、アカツメクサで花冠づくり。それから花の蜜も吸ってみました。
抜けるような空と山をバックに記念写真です。
腰の高さ程の草むらのグングン進んで森に向います。
「あった!」の声に導かれて、雑草の中を覗いてみたら真っ赤な木イチゴ発見。
大きなクマンバチの巣・カブトムシの死がいにも出逢いました。
森に入ったとたん中はちょっとひんやりしていて、落ち葉のしっとりしたにおいがします。木漏れ日の中を進んでいくと、足元にはキノコ。リスの歯形付きくるみの殻も落ちていました。根っこの周りが穴ぼこだらけのもみの木からは、本当に沢山の蝉の抜け殻を発見。葉っぱの裏側にまでくっついていました。
待ちに待った朝ご飯。思い思いに好きな物を盛りつけたら、外のテラスで朝食です。
パーマカルチャー教室
パーマカルチャーとは持続可能な農的暮らしのこと。
まず森の中の土や生き物がどうなっているか観察しました。 良く自然を観察するところからパーマカルチャーは始まります。
森の土をよく見てみると落ち葉がつもっていて、その下は土のようになっていました。
これは微生物や小動物が落ち葉を分解したからです。
次にお皿に葉っぱの下の土を取って観察すると、土の中にはいろんな生き物がいることがわかりました。土のにおいも発酵した納豆や堆肥のにおいがしました。畑に移動してみます。
まずはシャロムの隣にあるた畑の土の観察をしました。この畑はよく耕されている一般的なフツーの畑。土はにおいもなく虫もいませんでした。
こんどはシャロム畑。
畑の中に草が生えています。それに木が生えている畑もありました。一般的な畑と比べるとまるで森のようでした。自然農法の畑はひとが何もしない畑ですが、ライ麦やアスパラ。大根にゴボウの花も咲いていました。まるでジャングルのようでした。
パーマカルチャーの創始者のビルモリソンは世界を森で覆い尽くすといったそうです。
すべての循環がそこにあるから。。。
それだけ、森は豊かで多様性に優れているということです。
次にジャガイモ畑でジャガイモの収穫です。
「ジャガイモの原産地はどこ?」この質問に、北海道という答えをいったおともだちがいました。北海道は涼しくてジャガイモの生産にはとてもいい条件ですからね。
でも、答えは南アメリカのペルー。アンデス地方が原産地だそうです。
ペルーアンデスは高地で雨の少ない地方です。
25度を超えると葉っぱが枯れ出して、また来年の発芽に備えるのだそうです。
ジャガイモは茎に養分を蓄えてまた発芽します。
それからアンデス地方では10種類以上のジャガイモを一緒に植えるそうです。そうすると日照りに強い種類、雨が多いとよい種類、虫に強い種類といろんな物を植えることで収穫できない危険度を減らすのだそうです。
シャロム畑には、男爵・メイクイン・アンデスという種類が植えられていました。
男爵はよく見るジャガイモ。丸くてゴツゴツした形。メイクインはちょっと横に長ほそい形。アンデスは赤い色でサツマイモのようでした。たくさんの収穫に大満足です。
次に自然農の種の蒔き方を学びました。草の中に種を蒔く!?もうビックリです。
草を刈って表土の土をかきとり、平らにして種を蒔きます。
耕してない畑は表土に草の種があります。これを耕してしまうと草が一斉に芽を出し、野菜の種が負けてしまうんです。だから、そのまま耕さずに種まきをします。
ぱらぱらとスジ蒔きにしてみました。
蒔けたら、鎌のセで土をたたいて種に土をかけます。そして手でしっかり押さえました。押さえることで種と土が密着して繋がるから発芽率が2割高まるそうです。
最後はそばの種まきにチャレンジです。長野県はおいしいおそばがとれることでよく知られていますね。今、そばの種を蒔くと2〜3週間後には白い花が咲きます。
仕上げはランチのサラダ用に夏野菜を収穫して森の広場へ戻りました。
薪で火をたいて食事の準備です。
メニューはジャガイモの丸ごと蒸し・収穫したばかりの野菜のサラダ・ダッチオーブンで作るほうとう。それとマキマキ焚き火パンです。
まずはほうとう。
これは武士の野戦料理です。味付けをした汁の中にうどんを入れるとてもワイルドな料理です。小麦に塩を入れて水を入れてこねます。このとき塩を入れないとまとまらずベタベタします。塩は組織を縮める作用があります。まとまった小麦をすこしづつ
手でのばします。みんなで思い思いの太さ長さにのばしていきます。それを野菜がたっぷり入っただし汁の中に入れます。
次はほかほかのジャガイモです。
さっき畑で取ったばかりのジャガイモが早速ゆであがりました。塩とバターを付けて食べました。どのレストランの料理よりもおいしく感じられました。
ほうとうが茹であがるまでの時間を使って、マキマキ焚き火パンに挑戦です。
竹の棒にパン生地をくるくると巻き付けて薪にかざします。
コツは直火に近づけすぎないこと。遠火でじっくり焼くことです。
そうこうしているうちにほうとうもできあがり。
マキマキ焚き火パンと取立てサラダと一緒に野外クッキングを味わいました。
ランチの後はシャロムのエコツアー。
シャロムの中のエコロジーを探してグループごとに探検です。
みんなのエコなハテナ??について考えてみたり、どんなところがエコロジーなのか。
それから、シャロムの循環の仕組みについて学びました。
休憩をはさんで、グループで話し合いをして発表の準備をしました。
家でできることエコロジカルなことを学校でできるエコなこと。。。
たくさんのアイデアや提言がまとめられました。
たのしい夕食後は森からのプレゼント。蝉の羽化を見ることができました。
淡いグリーンがかったセミが本当にゆっくりと殻の中から出てきます。
最後に出てきた羽もピンと伸びて透き通っていてすごくキレイです。
よく見たら、透明だけど、グリーンみたいなブルーみたいな色でした。
幻想的な自然の色と生き物の不思議を体験した、ミラクルショーでした。
みんな木のまわりに釘付けになって1時間ぐらいかけて観察しました。
朝のおさんぽ。今日は虫メガネを片手に朝の森に行ってみます。
糸みたいに細長い虫。葉っぱにクルクル包まっている虫。キノコや野生の猿。
たくさんの森の生き物たちに出会いました。
これはしずくのリング。草についている朝露をそぉっと指に移します。
キラキラのしずくの中を覗いて、遠くの景色を見てみると。。。
「あっ!空が逆さま!」に見えるんです。
今日は田んぼの日。
まず最初にお米について学びました。雑穀・赤米とクロマイ。
色も形も様々です。もみ・玄米・白米も比べてみました。
35億年前。生き物が生まれ、そして人間が生まれました。わたしたち人間はどんなものを食べてきたんでしょう?早速、縄文時代・弥生時代・戦前にタイムスリップ。お米が食べられてきた歴史を学びました。
今日はおにぎりを持って田んぼに出かけます。そこでみんなでおにぎりを握りました。
仕上げに、朝のおさんぽでとった桑の葉っぱにおにぎりを巻いたら、できあがり!
お米のできるまでの勉強をしてさあ田んぼに出発です。
田んぼの土手でランチタイム。
自分の作ったおにぎりに舌鼓。日本人に生まれて良かったと思う一時でした。
田んぼでは有機農家で安曇野合鴨研究会の会長の藤沢さんが合鴨農法についてお話ししてくれました。鴨はいい時期に放すと草を食べ除草をしてくれます。
この田んぼは合鴨を離すのが遅れ草が大きくなってしまったのだそうです。おにぎりの後は農作業。除草です。カモに負けないように除草をしていきます。
休憩時間には藤沢さんが作った100パーセントのトマトジュースを戴きました。汗をかいた後のトマトジュースが全身に広がり元気がよみがえってきました。
一人では大変だけれど沢山のひとが除草をすればあっという間にきれいになりました。
最後に合鴨と記念写真。ハイチーズ。
ナイトプログラム
今日はキャンプファイヤー。まず火おこしの実習です。マッチ1本で火を付けることを学びました。
炎が大きく育ってきたところで、楽しい歌やゲームが始まりました。
オオブレネリあなたの家はどこ♪
グリグリ♪グリグリ♪ ラムサムサーム♪
今日は帰宅の日です。朝、荷物をまとめてから畑に出かけました。
畑に行っておみやげ用の種を採りました。
野沢菜の種・ライ麦の種を集め持ち帰ることにしました。畑では桃もなっていました。
まだ青いリンゴも食べてみました。シャロムにかえってキャベツの種取りを教わりました。ビニールに広げてただたたくだけ。簡単にさやから種がこぼれ落ちてきます。
この小さな種から芽が出てキャベツになる。人は育てるだけ。種そのものを創り出すことはできないんですね。芽がのびていくのを手伝うだけ。自然てスゴイですね。
種を袋に入れてメーセージを書いておみやげにします。
きっと9月には芽が出て白いそばの花が咲くでしょう。
未来の暮らし
自分が大きくなったらこんな暮らしをしてみたい。絵や文章にして発表しました。
ひとりひとりお気に入りの場所で絵を描きました。
風力発電のお家で屋根にはブランコ。雨水のウォータースライダー付きのお家。
みんなの描いた未来はとてもワクワクするものばかりでした。
多様な自然循環のある、調和に満ちた暮らしが描かれていました。
手作りピザ
ランチはシャロムの名物。石窯で焼く、手作りピザにチャレンジです。
やわらかいピザ種を手でのばして、本格的なナポリ風ピザに挑戦です。
「1・2・3・4。。。」カウントしているとアッと言う間に焼き上がりました。
自分でつくったピザは格別です!おいしいピザに舌鼓です。
クロージングセレモニー
最初はチャンピオンの表彰式。参加した全員がチャンピオンです。
キッチンチャンピオン・セミ集めチャンピオン・花冠チャンピオン。
ドキドキしながら、ホントはちょっとうれしはずかし。
みんな光り輝いていました。
セレモニーの最後にキャンプのテーマソング『キキソソ』を歌います。
みんなスッカリ振り付けも憶えてバッチリです。
こどもたちは4日間で見違える程生き生きとしてなんだかたくましくなりました。
それに本当にキラキラした顔が印象的でした。
お別れに涙を流し、もらい泣きのスタッフも続出。
去りがたい思いを残しつつ、クロージング。いよいよ未来にむかって出発です!
ともだち ようこそ♪
花びらのシャワーで♪
愛と知恵と力でつながろうー♪ つながろーつながろー♪
キキソソ♪
愛し合おうー♪つながろーつながろー♪
キキソソ♪ 愛し合おうー♪
思い出の森の広場でパチリ!