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生物多様性オフセット!?

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朝日新聞2010年9月16日付朝刊より
生物多様性offset_朝日20100916-1

朝日新聞を読んでいたら、とんでもない記事を発見!
みなさん、生物多様性オフセットって知っています? カーボンオフセットはご 存知ですよね? ウィキペディアによるとカーボンオフセットとは『人間の経済 活動や生活などを通して「ある場所」で排出された二酸化炭素などの温室効果ガ スを、植林・森林保護・クリーンエネルギー事業などによって「他の場所」で直 接的、間接的に吸収しようとする考え方や活動の総称である。』  そう、これ は分かる。この仕組みに大賛成かというと少々疑問はあるが、地球全体からする とプラスな考え方だと思う。オッケー。 で、問題の生物多様性オフセットはというと、「開発による自然の損失分を、近 い価値の自然保護で相殺(オフセット)する手法。事業中止や計画変更で対応し きれない場合の対策として、1970年代に米国で始まった。面積や希少種の数、人 間にとっての利用価値などを算出する指標をつくり総合判断する例が多い。」だ とさ。 さらにだ、「米国の一部の州やドイツ、豪州では、湿地などの保護分と損失分をクレジット(証券)化して、売買する取引市場がつくられている。…」だとさ。まったく。
冷静に考えてみよう。
あるところの生態系を壊し、別のところの生態系を守って、それがオフセット か? 自然を保護することになるのか? 生態系は土地固有のものである。だか ら、Aで壊して、Bを守っても、それぞれ生物種が異なるのだから相殺(オフセッ ト)にはならない。子どもでも分かる。 さて、疑問が多い生物多様性オフセットだが、これは今秋のCOP10で議論される
ことになっているそうだ。私は絶対反対!とは言わないようにするが、せめてこの議論にNGOを入れて欲しい。国や企業、そして”有識者”(?)だけで決めて欲しくない。
みなさん、そう思いませんか?