東芝地球未来会議 2010開催概要/レポート
連日猛暑の続く2010年の夏、今年も東芝地球未来会議が2010年7月31日から8月6日の7日間開催されました。今年はいったいどんな発見があるのか、19名の高校生と11名の引率の教員方はアメリカ、タイ、ポーランドそして日本から期待感を抱いて各国から集まりました。
第3回目となる2010年のキャンプも今まで以上に良い成果に至りました。
東芝地球未来会議“Toshiba Youth Conference for a sustainable future”は、世界各国の若者たちに世界的な関心事についてディスカッションをする機会を与えるために 2008年度から財団法人東芝国際交流財団が主催し、東芝グループ、東芝アメリカ財団、東芝タイ財団、財団法人日本国際交流センターと協力し、ビーグッドカフェが企画・制作を担当しています。
開催期間中は事前に高校生が予習してきたそれぞれの国における持続可能なエネルギー技術やシステム利用の実例、現状をお互いにシェアすることから始まり、フィールドトリップを通して地域の活動や科学技術の施設などを見学して知識を深める一週間を過ごしました。
参加者同士のコミュニケーションは一貫して英語でしたが、当然の事ながらそのレベルにはばらつきがあり生活を共にする中で互いの文化や言語の壁を越え、フィールドトリップでの発見をふまえて持続可能な社会とは何かディスカッションを重ねました。英語を母国語とするアメリカからの参加者にとってもアジアからの参加者の意見を話し終わるまで待つなどの国際的意見交換の場での姿勢のようなものを経験から学びました。
企画名称 | 東芝地球未来会議 2010 |
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テーマ | 2050年CO2半減に向けて ~エネルギーのベストミックスを考える~ Save Energy, Create Energy and Begin a New Lifestyle |
キャンプ期間 | 2010年7月31日(土) ~ 8月6日(金) |
参加国 | 日本、アメリカ、タイ、ポーランド (4ヶ国) |
参加者 | 高校生 19名、教員 11名 |
開催地 | 城西国際大学 安房ラーニングセンター(千葉県鴨川市)
国立オリンピック記念青少年総合センター(代々木) |
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主催 | 財団法人 東芝国際交流財団 |
共催 | 東芝アメリカ財団、東芝タイ財団、株式会社東芝 |
特別協力 | 城西国際大学 国際教育センター、全日空 他 |
制作協力 | 財団法人日本国際交流センター |
企画・制作 | NPO法人ビーグッドカフェ |
キャンプ期間中参加者はAct Eco Journal というキャンプ新聞を編集しました。それぞれに新聞記者、写真担当となり、各地で人々の暮らしぶり、いにしえの暮らしからの知恵そして最先端の知見を取材しました。3つのエディトリアルチーム(Lifestyle / Business & Politics / Science& Technology)に分かれてそれぞれの視点から記録がなされました。
参加者が協力して作成したキャンプ新聞
”Act Eco Journal”はこちらからご参照ください。(全文英語です。)⇒
オフィシャルウェブサイト「act-eco.net」はキャンプが始まる前からも活用され、各自、もしくは学校単位で事前に予習された内容はレポートの形でこのサイトに提出され、参加者同志の個人的な交流も既にメールベースで事前に始まっていました。
コミュニケーションの壁、文化的な壁、新聞記事作成のために英語で文章を書く、しかも世界各国から来た仲間と協力して作業をするという初めての体験、チャレンジなどそれぞれに想像しきれないほど多くの葛藤がありながらも実際には失敗もあったかもしれませんが、柔軟にそしてポジティブに対応している参加者の姿が印象的でした。
Camp [2010年7月31日~8月6日]
■ 7月31日(土) 1日目
■ 8月1日(日) 2日目
今日からキャンプ本番です。本カンファレンス主催者、施設提供のご協力をいただいた城西国際大学の副学長様からの歓迎のご挨拶から。中には飛行機での長旅の疲れを感じている参加者もいましたが、午後に予定されている事前課題の発表もありやや緊張を感じつつ始まりました。
■ 8月2日(月) 3日目 フィールドトリップ
訪問箇所
- 旧水田邸(古民家) ・・・ いにしえの知恵から環境にやさしい循環型の暮らしを発見。海外からの参加者は自国との比較からの発見、日本人の参加者にとってもそれまで知らなかった新たな発見が多数ありました。
- 大山千枚田 ・・・ 美しい棚田の風景とそこに生息する多種多様な生き物についてお話をうかがったあとは強い日差しの中でも山からの風を受けながら昆虫採集をしたり、さらに管理人の方に質問をしたり思い思いのひと時を過ごしました。
- 鴨川自然王国 ・・・ 安房マネーや農村の暮らし 、コミュニティ形成についてのお話を教員の方々含め参加者全員興味深く伺い、そこで栽培している有機トマトの収穫をしてお昼に食べいつもの野菜とは違うその味の意味を考えました。
■ 8月3日(火) 4日目 東芝科学館訪問
この日は東芝デイとして、東芝が考え、実践している環境についての考え方、エネルギー技術などについて学ぶことが到達目標。東芝科学館のあとは東京油田2017、銀座ミツバチプロジェクトなどを訪問し廃油のリサイクル活動、都会でミツバチを飼うという新しい活動を実践されているところを訪問しました。
■ 8月4日(水) 5日目 キーパーソンへのインタビュー
Act Eco Journal というキャンプ新聞の3つの編集チーム( Lifestyle / Business & Politics / Science & Technology )に分かれてそれぞれキーパーソンをインタビューのため訪問しました。その際の様子はこちら
訪問箇所
- Lifestyle Team ・・・ マエキタミヤコ氏 (環境NGOのための広告メディアクリエイティブ[サステナ] 代表 )
- Business & Politics Team ・・・ 石田 三示氏 (民主党衆議院議員)
- Science & Technology Team ・・・古屋 将太氏 (特定非営利活動法人 環境エネルギー政策研究所フェロー)
■ 8月6日(木) 6日目 成果発表会
キャンプ1週間の生活で学んだことをとおして参加校毎に自国、自校に戻ってからの個人、そして学校での活動へつながる洞察をそれぞれにまとめ発表がなされました。