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クボタeプロジェクト『地球小屋 2011』開催レポート

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今年も元気に大成功!

2007年より毎年開催している小学生向けサマーキャンプ型環境授業、クボタeプロジェクト『地球小屋(TERRA-KOYA)』。第5回目となる本年は、東日本大震災を受けた被災地支援の一環として、被災地の小学生を対象とした特別編を開催しました。安曇野の自然の恵みに触れながら、子ども達とともに大いに遊んで学び、たくさんの笑顔が生まれた3泊4日となりました。ご協力いただいた皆様、ありがとうございました。

名称 クボタeプロジェクト『地球小屋 2011』(特別編)
日時 2011年7月24日(日)〜27日(水)
会場 舎爐夢(シャロム)ヒュッテ 長野県安曇野市
主催 NPO法人BeGood Cafe
特別協賛 株式会社クボタ

レポートは下にスクロールいただくか、下記日程をクリックしてご覧ください

1日目2日目3日目4日目

下記サイトでもキャンプの様子をご報告しています。ぜひご覧ください。
クボタ地球小屋レポート(株式会社クボタ制作)
クボタeプロジェクト『地球小屋2011』レポート(宿泊施設:シャロムヒュッテ制作)

7月24日(日) 1日目

■8:50福島駅集合〜13:36 穂高駅到着

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福島駅にて集合!いよいよ出発です。お見送りに来てくれた保護者の方とわかれて、これから5時間の電車の旅の始まりです。車中はまだまだ緊張がいっぱい。
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仙台と福島から新幹線と特急、在来線を乗り継いで、やっと穂高駅に到着。車中でネームカードを書いたり、クイズをしたりして、少し気持ちもほぐれてきました。宿に到着して荷物を部屋に置いたら、オリエンテーションが始まります。

■オリエンテーション/なかよしタイム

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ドン・ガバチョ校長のお話を聞いた後、森の神様に楽しくキャンプが過ごせますようにとお祈りしたら、突然空から水の洗礼を受けてびっくり!森の中でいろんなゲームをしていく内に、さっきまでの緊張と移動の疲れはどこかに吹っ飛んでしまいました。

■ミサンガづくり

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次はテラスに移動して、ミサンガ作りです。両手を伸ばした長さを「ひとひろ」と言います。ミサンガを作るには、ちょうど「ひとひろ」の長さが必要です。生活リーダーの説明を良く聞いて、足の指も使いながらミサンガを作ります。

出来上がったら、チームカラーを塗ってお互いに腕につけ合いました。キャンプが終わるまでこのミサンガは大事な仲間のしるしです。

■自由時間/夕食

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夕食までの自由時間、すぐに森に戻ってさっそく木登り。そして、楽しみにしていたレストランでの初めての夕食。お肉や魚、卵も使っていないのにみんなの大好物のハンバーグも、デザートだってあります。

夕食の前にはシェフがお料理のこと、預けばちのことの説明をしてくれました。シャロムヒュッテでは、「天と地と作ってくれた人に感謝して、いただきます」といってから食べます。少し長いですが、みんなすぐに覚えました。この後は日記を書いて、みんなで振り返りをして就寝。今日は移動も長くみんな疲れていたので早く寝ました。

7月25日(月) 2日目

■モーニングウォーク/森に挨拶


朝起きて、森にでたら、自分の好きな木を見つけて、目をつむってゆっくり挨拶をします。みんなに1本ずつ大切な「友だちの木」ができました。次は「鏡ウォーク」です。鏡を使って頭上の枝を見ながら歩くと、自分が枝の上を歩いているような気分。ペアになった友だちに支えてもらいながら、森の中で空中散歩を楽しみました。

■虫除けスプレーづくり/朝食

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森への朝の挨拶が終わった後は、シャロムヒュッテのやよいっちから教わって、体にも地球にも優しい虫除けスプレーをつくりました。材料は水とドクダミを焼酎につけ込んでつくったドクダミエキス。身近に生えている草に、そんなパワーが隠されていることにびっくりしました。朝食はビュッフェスタイルで、シャロムヒュッテの好きな場所で自由に食べることができます。部屋の中にもトースターなどがセットされていましたが、みんな外に出て、ここちよい景色の中で、ぜいたくな朝食を楽しみました。

■自然の循環教室(1)畑の循環のお話/ねんど団子づくり/野菜の収穫

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朝食の後は、シャロムヒュッテの畑の先生、グッサンから畑の循環について教えてもらいます。シャロムヒュッテの畑には野菜が見えないほど雑草もいっぱいあります。雑草にも小さな虫にも畑ではそれぞれ役割があるからです。そして、ねんど団子作り。安曇野のソバ、福島の麦(アオバ)、大根、かぼちゃ、トマト、ナス、レタス、とうもろこしなど20種類以上の種を粘土に混ぜて小さなお団子をつくっていきます。ねんど団子は鳥から種を守るひとつの方法で、蒔いた土地の環境に合った種の芽が出てきます。何が芽を出すかはお楽しみ、みんなこれを最終日にお土産にしました。ねんど団子をつくった後は、2手に分かれてたくさんの野菜を収穫しました。

■エコランチクッキング

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トマト、きゅうり、ズッキーニ、レタス、ヤングコーン、じゃがいもなど、収穫した野菜を使って、ほうとうやサラダを作ります。包丁を使うときは猫の手をマネして野菜をおさえると手を切ることはありません。竹に生地を巻き付けて焼く、焚き火パンも作りました。こんがり、ふっくらとても美味しく焼けました。

■自然の循環教室(2)水車づくり/川遊び

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ランチの後は、急な雨のために予定を変更。電気やエネルギーについて話をきいたあと、チーム対抗で水のエネルギーを利用した水車づくりをしました。配られたのは、コップ2個に竹串、ストロー2本とセロハンテープだけ。図面も教科書もない中、みんなでアイディアを出し合って、見事全チームがユニークなオリジナルの水車をつくることができました!そして、みんなの祈りが通じたのか、水車づくりの間に雨がやみました。いよいよ、みんなが楽しみにしていた烏川渓谷での川遊びに出発です。冷たい水に驚きながら、滝のぼりにチャレンジしたり、大きな水中メガネを使って川の生き物探しもしたりしました。

■夕食/就寝

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2回目の夕食も野菜だけで作ったメニューです。ぬれた靴を干して、日記を書いて、振り返りをして、就寝。今日も全身で思う存分遊んでみんなヘトヘトです。

7月26日(火) 3日目

■朝食/お米の教室(1)おいしくご飯を炊くマホウ

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シャロムヒュッテのお味噌汁は何故かとてもおいしくて、お代わりする人がたくさんいました。
朝ごはんの後は、やよいっちから「お米の研ぎ方」によってご飯のおいしさが変わることを教えてもらいました。その後、チームごとに一升のお米をていねいに研ぎました。おいしく炊けますように。

■お米の教室(2)ほんちゃんのお米の話

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お米を水に浸している間に、地球小屋のサポーター、株式会社クボタのほんちゃんからお米の話をお聞きします。日本人の食べるお米の量が、昔と比べると半分になっていること、お米は食べる以外にもいろんな使い方があることがわかりました。

■お米の教室(3)ぬかくどでご飯を炊く/おにぎりづくり

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ぬかくどの先生ケンジーから、お米の籾殻(もみがら)を使ってご飯を炊く方法を教えてもらいました。電気やガスがなくても、身近なものでご飯を炊けることがわかりました。ご飯が炊けるまでの間に、みんなで森に行って「ほう」の木から葉っぱを取ってきました。これからつくるおにぎりをこの大きな葉っぱで包みます。
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ご飯がふっくら炊けたら、みんなで三角おにぎりを作ります。シソの実やおかかの入った大きなおにぎりを3つ乗せてもほうの葉は十分の大きさ。ほうの葉で包んだ後は、手ぬぐいで上手に巻いて、おにぎり弁当のできあがりです。

■お米の教室(4)アイガモ農法の田んぼでお手伝い

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自分で作ったおにぎり弁当を持って、藤澤農園へ。田んぼで食べるおにぎりは格別のおいしさです!
ご飯の後は藤澤さんから田んぼの役割や田んぼにいる虫のお話、アイガモ農法のお話などをお聞きしました。
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おなかがいっぱいになったら、田んぼで雑草取りのお手伝い。田んぼの中は温かくぬるっとしてとても気持ち良いです。藤澤さんのお話のとおり、田んぼの中にはアマガエルやアメンボ、珍しい虫など、生き物がたくさんいました。
    
田んぼから上がったら、おやつ休憩。地元名産の大きな下原(しもっぱら)スイカを食べました。真っ赤に熟したスイカは今まで食べたスイカの中で一番おいしい!と大人気。藤澤さんからも採れたてのおいしいキュウリをいただきました。
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おやつの後はアイガモの雛を小屋に入れて、「ここがお家ですよ」と教えてあげます。アイガモは一度小屋に入ると自分の家だと覚えるそうです。みんなが食べたスイカの皮も、アイガモの餌になるので、小屋の近くに置いてきました。スイカの皮がアイガモのお腹を通って糞になり、お米の栄養になって美味しいお米ができるのです。

■ピザ作り/夕食

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夕食は自分でピザを作ります。レストランのお姉さんに生地を伸ばしてもらい、自分で選んたトッピングをのせて、大きなピザ窯で焼いてもらいます。自分で作ったピザはもちろん、カレーもとても美味しかったです。

■キャンプファイア

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最後の夜は楽しみにしていたキャンプファイアです。みんなでゲームを楽しんだ後は「土のうえ♪ダンス」。3泊4日の間、何度も聞いた音楽が流れると体が自然に踊っていました。そして、安曇野の近くに伝わる昔話「竜の子小太郎」の影絵を見ました。迫力あるシーンの連続にみんな釘付けになりました。みんなの地元に昔から伝わるお話はどんなお話があるでしょうか。

7月27日(水) 4日目

■森とお別れ

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レストランでの終了式の後は、森とお別れです。土のうえに合わせて思い切り踊った後は、森に入って、森の木に4日間楽しかったお礼をします。「思いっきり楽しむことができました、ありがとう。これからの僕たちを見守ってください」

この後、車で松本駅まで移動し、故郷へ長い電車の旅です。安曇野は遠かったけど、あふれるほどのたくさんの思い出ができました。この思い出とできた仲間のつながりをこれからの力にして、明日からまた元気に前に進んでいきましょう。